皆さんはFX(外国為替証拠金取引)と聞いてどんなイメージを持っているでしょうか。
恐らくは、「超危険な投資」「破滅するリスク大」と言った感じで、かなりマイナスのイメージを持っている人の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。
僕はFX取引を10年以上やっていますが、上で書いたリスクは「まさにその通り!」だと言わざるを得ないと思っています。
聞いた人も多いかもしれませんが、「投資で大損した」とか「借金してまでお金を突っ込んで大負けした」と言った投資商品って大体がFXなんですよね。
これを聞くと「FXヤバイ」ってイメージを持つのも無理は無いと思いますし、投資自体が「危ないもの」という認識になってしまうのも当然と言えば当然だとも思っています。
・・・が、投資とはあくまでも「資産運用」の域でやればそれほど危ないものでは無く、お金を働かせてお金を稼ぐという錬金術的な収入の柱を持つことが出来る素晴らしいものであることは間違いないので、個人的には当時は絶対にやった方が良いと思っています。
つまり、FX取引には「資産運用」の域を遥かに超えて「ギャンブル」に走ってしまいやすい“罠”が存在するのが問題なんですね。
そこを理解してやらないと一時的には勝てても、いつかは取り返しのつかないくらいのマイナスを出して退場というケースが多々見られる市場です。
以下では、FXが危険な理由(FXに潜む罠)や、少額取引から始めた方が良い理由にについて詳しく説明していこうと思います。
もくじ
FXが危険な投資商品である理由
FXを10年以上続けている僕も常に「ある部分」には踏み込まないように自我を抑えるよう意識している部分があります。
それは、、、簡単に言うと一切のギャンブル要素を持たない取引をするという1点に尽きます。
ただ、そう思っていてもFXにはついついギャンブルに走らせるような甘い罠があります。
それが、、、
- 高レバレッジが可能な投資
- 次は勝てるという思考になりやすい
- 負け分を取り返したくて仕方ない
FXは高レバレッジが可能な投資
まず、FXというのはどんな取引なのかというと、これは実際にやってみれば分かりますが、自分が入金した金額以上のお金を動かすことが出来る取引です。
つまり、少ない資金で大きなお金を動かすことが出来るというのがFX最大の強みなんですね。(←これがレバレッジなるものです)
日本の口座ではレバレッジ25倍までの取引が可能となっていますが、例えば「米ドル=100円」というレートだったと仮定します。
この時の証拠金(入金されている額)が100,000円で、1,000米ドルの取引だとレバレッジが1倍になります。
同じく証拠金が100,000円で、5,000米ドルの取引だった場合は、レバレッジ5倍と言った感じで、最大25倍までの取引が可能ですから少ない資金でかなり大きなお金を動かせることが分かるかと思います。
イメージ的に言ったらこの画像のように、レバレッジと言うのは「てこの原理」のように小さい力(お金)で大きなモノ(お金)を動かすといった感じ表現されることが良くあります。
このことから、FX各社は「FXは少額でも大きな資金を動かして儲かる事が出来る!」と言った感じの広告をいっぱい出していますが、投資は利益と損失(リスク)は完全に比例することを忘れてはいけません。
高レバレッジの取引では、メチャクチャ儲かる可能性はありますが、それと全く同じ確率で大損(破滅も)する可能性もあるという事です。
※ちなみに、、、現在の日本口座ではレバレッジ25倍までに規制されていますが、海外口座では888倍とはヤバイくらいの高レバレッジで取引できる所も存在します。
高レバレッジで取引したい方は海外口座を一つ持っておくのもお勧めですが、日本口座と税率が違う点に注意が必要です。
高レバレッジでの取引が出来るというのはFX最大の強みでもありますが、知らず知らずの内に危険な取引をしてしまいがちという落とし穴もあります。
というか、基本的に高レバレッジでの取引と言うのは「ギャンブル」要素が強すぎる取引になります。
僕の周りでもFX取引をやっている人とか知り合いがいっぱいいますが、メイン口座で高レバレッジの取引を続けて生き残っている人を見たことがありません。
それだけギャンブルと言うのは、負けるような仕組みになっているという事です。
高レバレッジの取引を行う人で生き残っている人って、メイン口座では資産運用(低レバレッジ)をしっかりしていて、別口座でギャンブル専用口座(高レバレッジ専用)を作ってたまに勝つか負けるかの1回勝負を遊び感覚でやるといった感じの人です。
ギャンブル要素だけで勝ち続けるのって、たぶん宝くじの高額当選と同じか、それ以上も難しい事だと思うんですね。
■FXの税率については以下の記事をご覧ください
FXは負けても「次は勝てる!」という思考に陥りやすい
あと、FXの落とし穴と言えば、負けた時に「次やったら絶対に勝てる!」という危険な思考になりやすいのも挙げられます。
多額の借金をしてまでFXに突っ込んで取引する人って、最初の取引で負けて、この思考に陥った結果の行動である場合がほとんどなんですね。
あるいは、何回かの勝ちで「もしもっとレバレッジ上げてれば大勝だったじゃん!」というのもありますね…
何れにしろ、FXって「高レバレッジでやっていればメチャクチャ勝っていた」と思う場面が多々出てきます。
まさに人間の欲が剥き出しになる瞬間ですね。
そして、FXって何故か傍から見ているだけだと簡単そうに見えることも多いんですよね。
実際に簡単に勝てて「自分には才能がある」と思い込む人も多いと言われています。
そう思い込んでしまうと、「次も絶対に勝てる!」だから超高レバレッジで取引…
負けたとしても、「次こうやったら勝てるんじゃね!?ん…待てよ、消費者金融で借金して高額でやったら超儲かるんじゃね!??」的な発想が生まれやすい取引だと言えます。
・・・確かに勝てれば儲かりますが、負ければ目も当てられない状況になるのは想像が付きますよね…
負け分を取り返したいという思考になりやすい
人は失ったお金を維持でも取り返したいという思考が強く働きます。
特にこの思考は、お金に執着している度合いが強烈なほど強く出るという傾向にあるんですね。
負け分は、とにかく早く取り戻したいという気持ちは分かりますが、これも投資においてメチャクチャ危険な思考で、そう思って取引をしようとする時に人は冷静な判断が出来なくなります。
また、FXはレバレッジという仕組みがあるので、取り返そうと思えば高レバレッジの取引で“勝てば”一瞬で取り返すことも可能です。(そう、、、勝てばですけどね…)
つまり、FXは冷静な判断力を失わせ、尚且つギャンブル要素の強い取引に引き込むという“罠”があると言えます。
なので、FXを長く続けるためにはFXの勉強をするのではなく、メンタルコントロールが超重要となります。(勉強も大事です)
FXは少額取引から始めるのがお勧め
僕がFXを10年以上続けてきて思うのが、FXは少額取引から始めてみるのがお勧めという事です。
この理由については、「最初は例外なく負ける」からです。
人は失敗を経験した分だけ成長すると言いますが、これは失敗から“何か”を学び次へ生かすことでレベルアップしていくからですね。
実は投資も全く同じで、負けても「なぜ負けたか」を自分なりに考えて次の取引に生かすと、精度(勝つ確率)が確実に上がってきます。
なので、やっぱ投資にも失敗(負け)経験というのは、自己成長やスキルアップをするためには避けては通れない道だと思っているんですね。
でも、出来る事なら負けたくはありませんよね…
負け=損失なので、お金が減ってしまいますから何も好きで負ける人なんていないでしょう。
でも、例外なく負けるのが普通なので、その時はスキルアップの良い機会だと捉えると良いですね。
つまり、少額投資から始める意味は「先行投資」のようなもので、FXを実際にやってみて感覚を掴むためのモノです。
最初に大勝することもあるかも知れませんし、なかなか勝てない時があったりと、相場と言うのは「ある程度」長い期間見続けていないと感覚が掴めないというか、投資自体の精度を上げるのはなかなか難しいです。
その期間に、欲が抑えられなくて危険な取引に走ることもあるかも知れません。
とはいえ、危険な取引(ギャンブル)に走ってしまっても、そもそも無くなっても良い金額であれば全額失ったところでそれほど痛くは無いですからね。
最初は失敗も多く、FXでの失敗は「お金を失う」という事になるので、多くの学びを得る為にも最初は少額から始めて、例え全額失っても痛くないような金額から始めるのがお勧めです。
具体的にいくらくらいがお勧めかと言うと、投資において少額すぎる取引もあまり意味が無く学びが少ないことが多いので、出来れば10万円前後で行うのが個人的にはおすすめです。
FX取引での考え方
FXで取引を行う時に、専門書籍を読んだり投資に詳しい人の意見を参考にする場合もあるかも知れませんが、それらは全て真に受けない方が良いです。
「投資に絶対は無い」という答えが出ているにもかかわらず、聖杯を求める人も後を絶ちません。
※聖杯とは、絶対に勝てる取引手法のような感じの事をFXではそう呼びます(笑
FXで結果を出してこれば、必ず大きな資金を動かすようになってきます。
そうなってくると、普通のメンタルでは気になって仕方ないので、FX口座の入金額をゲーム感覚だと思ってやるくらいのメンタルが必要になってきます。
※以下の記事で詳しく書いていますので、ご興味のある方はご覧になってみて下さい。
また、FXって全ての口座(会社)が当てはまるわけでは無いですが、多くは投資している人の負けたお金がFX会社の利益になっているんですね。
言い方が悪いですが、合法的なノミ行為的な感じです。
僕はFXが大きな収入源になっていますが、それでもFXの事を合法的搾取システムとも呼んでいます。
それくらい、他人の言っていることは当てにならないし、いつ何が起こるかは誰にも分からない…それが相場なんですね。
FXには、ついつい危険な投資に走ってしまいがちな罠が多く仕掛けられています。
とはいっても、それはギャンブルしやすいというだけで、しっかりと危ない部分を知り、それを制御して資産運用の域で取引を行えばそこまで危険なものでもありません。
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