FXに限らず、どんな投資においても「損切」はメチャ大事ということは、投資をやっている人なら絶対に聞いたことがある言葉ですよね。
損切というのは簡単に言うと、投資したモノの価格が思惑と外れた方向(逆)へいって、それ以上マイナスを増やさないために決済してしまう事ですね。
「損切=負け」というイメージもあるかもしれませんが、投資において損切は絶対に必要なモノです。
そもそも、全てのトレードで勝率100%なんてまず不可能ですから、勝ち続けている人であっても例外なく損もするし、勝つこともあるし、月や年のトータルで見ると勝ち(儲け)が多いということなんですね。
僕はFXを10年以上やっていますが、今では損切の大切さを痛いほどわかっています。
・・・が、始めたばかりの時は「損切しない方が儲かるんじゃね?」という考え方だったんですね。
実際に、同じように感じている人もいるはずです。
実は、FXって損切しない方が圧倒的に儲かることが多いという事実があるんですね。
これが落とし穴にもなるんですが・・・。
この記事では、なぜ損切しない方が儲かる(勝つ)可能性が圧倒的に高いのかについて書いていこうと思います。
もくじ
ポジション決済するまでは勝ち負けが決定しない
既にFXをやっている方なら当たり前の話なんですが、売り買いをしたとして(ポジションを持つと言う)一時的にどんなにマイナスが大きくなったとしても、折り返してプラスに転じた時に決済すれば、結果的に「儲け(勝ち)」になります。
FXの仕組み自体は単純で、例えば黄色い点の部分で「買い注文」で入ったとします。
その地点から赤矢印の方向(上)に行けば儲けが出て、青矢印の方向(下)に行けば損失が出ます。
売りで入った場合は逆となります。
理屈が分からなくても、
- 「買い」で入れば、上がればプラス、下がればマイナス
- 「売り」で入れば、下がればプラス、上がればマイナス
つまり、上がると思えば「買い」で入り、下がると思えば「売り」で入るという事だけ知っていれば大丈夫です。
良く為替暴落とかで世間が騒ぐことがありますが、暴落しても儲けを出すことが出来るので、投資家にとっては単なるイベントでしかないんですね。
例えば「上がる!」と思って買いで入った途端、下がって含み損を抱えていたとしても、決済しなければマイナス(負け)確定ではありません。
その後、折り返してプラスに転じ含み益が出ているところで決済すればプラス(勝ち)となります。
つまり、決済しない限りどんなにマイナスが出ようがプラスが出ていようが、勝ち負けが決まったわけでは無く、あくまでも決済して初めて損益が決まるということですね。
強制ロスカットの恐怖
上記の説明で、「決済しなければどんなにマイナスが出ても負けじゃないから、とりあえずポジション取りまくってプラスになった時に決済すればよくね?」と思う方もいるはずです。
でも、そんなに甘い世界じゃないんですね。。。
FXには、強制ロスカットというのが存在して、含み損が証拠金(口座に入金している金額)の一定値を下回ると、勝手に損切されるというものがあります。
強制ロスカットされてしまうと、資金のほとんどなくなってしまうので、強制ロスカットされるずっと手前で「これ以上、下がる前に少しでも資金を多く手元に残しておくか・・・」と自分で損切りする勇気も必要です。
それでも損切しない方が勝ちやすい理由
強制ロスカットがある以上、あまり大きな損失を抱える前に逃げる(損切)ことは大切ですが、マイナスを抱えて「損切も視野に入れなきゃ」と分かっていても、そのままポジションを持ち続ける方が勝ちやすい事実があるから困ったもんです。
これはどういう事かと言うと、
相場のほとんどは「レンジ相場」
というのが大きな理由です。
レンジ相場というのは、一定の価格内を行ったり来たりを繰り返すことなんですが、相場は「レンジ」が長いことが多いです。
とはいっても、レンジ相場がずっと続くことはありません。
あるときに上か下に向かって(ブレイクポイント)、また新しい相場が始まるというのを繰り返しています。
レンジ相場が長ければ長いほど、その後来る相場変動も強いことが多い傾向があります。
レンジ相場が長いとどんな心理が働くか
レンジ相場がすぐに終わることもあれば、かなり長いこともありますが、基本的に相場は一定の価格内の上下を繰り返すレンジ状態の場合が多いです。
同じ価格内を行ったり来たりするわけですから、ポジションを取ってすぐにマイナスが出たとしても、すぐに戻ってきてプラスに転じるだろうという考えが生まれます。
事実、FXでは一旦マイナスになっていても、次の日や早ければ数時間後に爆益(儲けがメチャ多い)になっていることだって多々あります。
僕も、損切は大事だという言葉を十分知ったつもりでFXを始めましたが、早い段階でこの事実に気付いて「損切しない方がいいじゃん」という考えになっていました。
その結果どうなるかというと、損切が出来ない投資家になってしまいます。
もう、何が何でもプラスに転じないと決済しないくらいの執着すらありました。
※これは完全にFXというシステムを作った人たちの罠だと、今では思っています(笑
こういう考え方は、当時の僕の周りでもかなり多かったんですけど、投資結果で面白い共通点があります。
それは、「損は大きく儲けが小さい」ということです。
確かに損切しないと勝つ回数は圧倒的に多いです。
ただ、お金に執着しすぎて何が何でもプラスに転じないと決済しない脳になると、例えば長い期間のマイナスがプラスに転じたら、「次マイナスに転じたら嫌だな・・・」という心理が働き、少額の儲けで決済してしまう人が多いんですね。(いわゆるビビリですね・・)
しかし、そういう人に限ってマイナスはどんなに膨れ上がっても損切しないという人が多いです。
これは、いつか相場が逆転してプラスに転じてくれると信じているからですね。
また「これだけ下がったんだから、もう上がるだろう」「損切したとたん反転したらどうしよう・・・」という思考も邪魔するんですよね(汗汗
でも大きなマイナスを抱えていると、精神的にメチャクチャきついです。
常に相場が気になって、仕事とかプライベートすら身に入らないって話もよく聞きます。
結局、損が膨れ上がり切った場所で損切するか、強制ロスカットを喰らって相場から退場するという最悪な結果になる場合もあります。
FXはお金と直結しているので、お金に貪欲な人が集まりやすい環境だと思いますが、実はお金に執着している人ほど負けやすいように出来ているとんでもないシステムだということを理解することが、勝つための第一歩だと思っています。。。
短期投資か中長期投資を決めるべき
投資の仕方は色々とあって、数日以内に決済する短期投資もあれば、数週間、数ヶ月ポジションを持ち続ける中長期投資など。
中には、数秒とか数分で決済をする「スキャルピング」というのもあります。
※スキャルピングは、FX会社によっては禁止されている場合も多いので注意
一時的にマイナスが大きくなっても持ち続けるのは、大きな資金で安全な取引枚数での取引、かつ最初から中長期目的と決めていた場合のみが望ましいと思います。
すぐに損失を出して退場してしまう人の多くは、短期投資で売り買いを繰り返して売買益を目的としたにもかかわらず、マイナスが出たという理由で損切しないで気付いたら中長期になっちゃってたパターンです。
どこまで下がったら損切するかという「損切ライン」を決めて、そこまで下がったら欲も感情も消し去った機械のように損切出来る人が、結果的に長期的に稼げている人です。
また、そんなに大きなレバレッジで取引していない人は、損切しなくても比較的安全な場合が多いです。
例えば、10,000通貨の取引だと、1円の変動で1万円の為替損益が発生します。
これが、100,000通貨だと、全く同じ1円の変動でも10万円の為替損益が発生するといった感じで、取引の仕方次第では投資を遥かに超えてギャンブルになりやすいのがFXです。
安全な取引(投資)であれば、正直なところ損切しなくても精神的にキツイということもないし、長期的に持ちやすいです。
でも、ギャンブル要素の強い取引では、少しチャートが動いただけで、もの凄い金額の為替損益が発生します。
思惑に当たればウハウハですが、外れれば・・・もう分かりますよね。。。
マイナスになっていたとしても損切しなければプラスに転じることも多いですが、運悪くそのまま思惑とは逆方向にブレイクしたら、今までの儲けを一気に吹き飛ばすくらいの破壊力があるのでホント注意が必要なんですね。
投資では100回勝っていても、101回目の負けで今までの勝ち分を全て吹き飛ばすなんて普通にある世界なので、勝つ回数にこだわる必要はそもそも無いんですね。
損切=負けという考えを無くす
損切というのは、マイナス分をそれ以上膨れ上がらせないために決済してしまうことなので、負けが確定するという事でもあります。
ただ、損切するということは、マイナスを最小限に抑えて残りの資金を守りという事でもあるんですね。
なので、損切が出来るということは、次の投資が出来るということでもあるですよね。
未来を繋ぐ的な感じでしょうか。。。
別に投資はずっとやっていくことになるかと思うので、ちょっと損切しただけで落ち込んでいたらきりが無いんですよね。
損切が出来る=マイナスを最小限に押させることが出来るスキルともいえるし、投資金も残っているので、次があるんですよね。
でも、損切が出来ずに強制ロスカットなんて喰らったら、次は無いんですよね(汗
なので、長期的に見ると損切は利益を長期的に生み続けるために必要不可欠なものだという事が分かるかと思います。
最後に
お金が増える時は嬉しいけど、損切して減るときはメチャクチャ嫌ですよね~(汗
まあ、取引の仕方にもよりますけど、FX自体は損切しない方が勝ちやすい傾向があるのは事実です。
ただ、損切せずにプラスに転じるまで待つのは時間が勿体なく、機会損失にもなりやすいといえます。
なので、損切ラインをしっかり決めて次に繋げた方が結果的に良い場合がほとんどなんですね。
それか、そもそも安全な取引に徹するか、、、
安全な取引というのは聞こえはいいですが、逆を言えば儲けも少ないので、時にリスクを取って勝負することも儲けを出す上では重要です。
ただ、その時に損切が出来ない考え方になっていて思惑と外れた場合、一発退場を喰らう危険性が高くなるので、マイナスを最小限に抑えて次に繋げる考え方が大切だといえます。
これは僕も実感していることなんですが、取引を重ねていけば利益を出しやすくなっていきます。
損切の大切さを知り、あとは経験を積んでいけば良いトレーダーになれるはずだと思う今日この頃です。。。
最後までお読みいただき有難うございました!
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