僕は10年以上も前からずっとFXをやっていますが、投資を始めたばかりの「初心者」の頃は、「どうやったら勝てるのか?」と色んな書籍を読み漁ったり勉強することに躍起になっていたのを今でも鮮明に覚えています。
恐らく、FXに限らず投資を始めたばかりの人は僕と同じように勝つための勉強とか、特にチャート(相場)の研究などをする方は非常に多いと思います。
プロのトレーダーって、モニターを何台もズラリと並べてチャートを開いているようなイメージが強いというか、定着している感があるので、それからも「相場を知る」ということは非常に重要だということが初心者でも何となく分かりますよね。
事実、何となくトレードするよりも、しっかりと相場を分析とか研究してからポジションを取った方が勝率を上げることが出来るはずです。
とはいっても、何となくを通り越して何も考えずにポジションを取っても大勝する人もいれば、分析に分析を重ねてからポジションを取ったのに大負けする人もいる世界なので、必ずしも勉強すれば勝てるというものでは無いことが分かるはずです。
いずれにしても、勝率をもっと高めるために「分析」や「研究」など勉強をしまくる人もいますが、投資には勉強してもどうにもならないものが隠れています。
シンプルに考えれば分かる事なのですが、初心者の内はソレに気づかないことが多く、ソレこそが投資の相場の罠となって、知らないとどんどんドツボにハマってしまう事もあります。
以下では、勉強してもどうにもならない相場の罠について詳しく説明していきます。
投資の成績は分析力で決まる?
投資で結果を出す人は分析力が高い人が多いのは事実だと言えます。
僕の周りでは、FX以外にも株式投資や仮想通貨など様々な投資をしている人が多くいますが、結果を出している人ほど常に情報収集している傾向が強くみられるんですね。
FXであれば、世界情勢によって円高になりやすいとか、円安になりやすいという感じで為替相場に影響を与えます。
例えば、2019年の米中貿易摩擦ではジワリジワリと円高に向かって僕の得意とする「ポンド/円」では、146円くらいから126円台まで下がりました。
また、定期的にある各国の指標発表直後に為替相場がズドーンと上がったり、下がったりするのを見たことがある人も多いはずです。
為替の変動には様々な要因がありますが、「情報」によって人がどうなるか判断して売り買いを繰り返した結果、為替の変動が生まれるので情報収集や分析は投資において強力な武器になると言えます。
よく見るチャートも、パッと見れば棒グラフが上がっり下がったりしているだけのように見えますが、あれは人々の「心理」がそのまま映し出されているようなものなので、こういう形になったら上がりやすい(又は)下がりやすいというのは確かにあったりします。
でなければ、いちいちチャートなんて開いてジッと見つめたりなんてしませんよね。
なので、分析するしないでは勝率に違いが出るのは明白だと言えます。
分析が当たっても浮かれてはいけない
分析をして思い通りの方向に為替相場が変動して儲けを得た時の優越感というのは、なんとも気持ちが良いモノです。
様々な要因が入り混じって決まる相場を当てたんだから、これは凄い事ですよね!
でも、分析して思惑と当たったからと言って絶対に浮かれてはいけません。
ここに、初心者が陥りやすいというか、もう99%の人が陥る相場の罠が潜んでいるんですね。
それは何かというと、
「自分には投資の才能があると思い込んでしまう」
ということです。
初心者では、最初の何回かの取引で普通に勝てて「才能がある!」と思い込んで、高レバレッジの取引をして大損 ⇒ 一発退場(強制ロスカット)というパターンがメチャクチャ多いです。
なんでそんなことが起こってしまうのかというと、分析して勝てた場合は、上記で書いたように「才能がある」と思い込んでしまう以外にも「自分の分析は精度が良い」「FX楽勝」とFXの全てを知ったかのように思い込んでしまうんですね。
ただ、絶対に知っておかなくてはいけないのは、FXマーケットは1日の取引高が600兆以上という想像を絶するほどの超巨大市場です。
FXに限らず、投資商品は全て市場規模が絶大です。
相場というのは単純で、買われれば上がり、売られれば下がる、、、というのを繰り返しています。
でも、人々が買う理由と売る理由は、そう単純なものでは決してありません。
例えば、取引手法といっても多く存在して、チャートの形が決まったものになったら機械的にポジションを取る人もいれば、前回安値(高値)を更新したら入る人など様々。
中には、全く何も考えずに「何となく良さそうだから買ってみる(売ってみる)」という人も大勢います。
チャートを見ると、なんだか今の相場が良く見てポジションを取りたくなる「ポジポジ病」というのもあるくらいですから。。。
また、機関投資家が大量に売買をして相場に多大な影響を与えることもあるし、投資とは関係なく、その時に両替が必要だったから売り買いをするなど、世界中で何万~という人々が「それぞれの理由」で取引をしているのが為替です。
上記で色々と取引する理由を書きましたが、これって人が頭の中で考えていることなので、それを分析するっていうのは不可能に近い、、、というか無理ですよね。
投資において分析力は武器になるのは間違いありませんが、どこの誰かもわからない見えない人々の思考を分析するのは不可能です。
つまり、投資には分析できる部分と、分析がほぼ不可能な部分が入り混じって相場が成り立っています。
例え分析通りに相場が動いたとしても、「今回はたまたま当たった」くらいに思わないと、次も同じような結果になるとは限らないのが相場です。
思い込みが招くヤバイ例え話をしてみます
自分に才能があると「思い込んでいる」人が陥る落とし穴のたとえ話をちょこっとしてみます(笑
(物語のはじまり)
大手IT企業で働く「A氏」がいたとして、業績も上々で取引先も増え、自分が担当する企業も多く獲得できるようになってきました。
スキルも上達して、受注から納品まで一通りの作業が出来るようになってきたので、フリーランスへ転職することを考え、実際にGO!
その時のA氏の考えは、
- 一人で出来るし独立した方が収入いいじゃん!
- 取引先もいっぱいあるし、そのまま取引継続させれば行ける!
つまり、今やっている業務を独立後もそのまま継続すれば余裕で行けるという安直な考えってやつですね。
でも、フリーランスになってからは全く思い通りにはなりませんでしたとさ。。。
理由は、担当者が選んでいたポイントは「大手企業」というビックネームにあって、A氏のスキルや人柄では無かったということです。
独立してビックネームから外れてしまったA氏に魅力を感じず、皆総じて離れてしまったという事ですね。
(おしまい)
まあ、これは良く聞くやつかもしれませんが、要は人は何か成功体験をすると大きな自信を得ます。
それは凄く良い事ではあるんですが、全く同じことが他でも通用すると勘違いしてしまうという落とし穴も同時に存在するんですね。
投資でも全く同じで、始めたばかりの初心者が最初に大勝をすると「才能ある!」「余裕すぎ!」となってしまいがちですが、様々な情報が入り混じる相場では同じ投資商品であっても最初と同じ方法が全くもって通用しないこともある世界なんですね。
最後に
上記では、初心者がつい陥りがちになってしまう相場の罠について書いてきましたが如何だったでしょうか。
要は、勉強や分析をして思惑通りに相場が動いたとしても、決して浮かれてはいけないという話ですね。
とはいえ新鮮な情報は常に入れるくらいのアンテナを立てていた方が良いですし、勉強することで新しい発見もあるので勤勉さを忘れてはいけないと思っています。
結局、どんな分野でも結果を出している人たちって年齢とか関係なしにヤバイくらい勉強していますからね。
投資は相場から退場しない限りずっと行っていくものだと思うので、数回の取引で勝ったとしても、浮かれずに想定外のことにも対応できるよう余裕を持って取引することが重要ですね!
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