FX取引を始めるには、まず最初にFX口座を開設しなくてはいけません。
FX会社は多々あるけれど、基本的にどの会社でもデモトレード（バーチャルトレード）といって、実際のお金を使わずに「仮想のお金」で取引をしてFX取引とはどんなものなのかを体験できるシステムが用意されています。
つまり、実際の資金を運用するリアルトレードとは別に、「賭け無し」の練習が出来るトレードがデモトレード（バーチャルトレード）という事ですね。
実際にFX取引では、クリックだけでお金がゲームのように減ったり増えたりするので、予めシステムを理解した上で取引しないと思わぬミスが生じ、そのミス一つが致命的となる場合もある・・・かもしれないのが怖いところ。
なので、これからFXを始める初心者の方にはリアルトレードをする前にデモトレードから始めるのはお勧めです。
とはいっても、デモトレードばかりで取引するのは僕個人的にはお勧めしていません。
以下では、僕がデモトレードを多用することをオススメしない理由や、有効な活用方法などを説明していきます。
もくじ
デモ取引（バーチャルトレード）の落とし穴
デモトレードは、上記でも説明した通り「仮想のお金」を使い、FX取引の練習をすることが出来るシステムです。
なので、どんなにマイナスが出て負けようが実際のお金が減ることはありませんし、逆にどんなに勝ったところでお金が増えるというものでもありません。
なので、デモトレードでは気軽にポジションを取って売り買いする絶好の場となります。
とても便利なシステムであると同時に以下のデメリット（落とし穴）があると思っております。
- 思い切った取引が容易に出来てしまう
- 簡単に勝てると勘違いしてしまう
思いきった取引が容易に出来てしまう
思い切った取引が出来ることは決して悪い事ではありませんが、ここで一度考えて見て欲しいのですが、「実際にお金が掛かっていない」という気持ちで行う取引と、「お金を掛けて行う取引」って全く同じ考えで出来るかどうかという事です。
例えば、トランプゲームで負けた人は買った人にお金を支払うというルールがある場合と、何も無しの場合では勝負の「質」そのものが異なってきます。
特に、高額な支払いルールであれば絶対に勝ちたいし、逆に負けたくないですよね。
何も罰（賭け）が無ければ、勝っても負けても「嬉しい・悔しい」の気持ちはあるかもしれないけど、特に失うものが無いので勝負すること思うことは無いはずです。
つまり、全く同じゲームでもお金が掛かっているかそうでないかで全く違ったものになります。
これは、FXのデモトレードとリアルトレードでも全く同じことが言えると思っています。
デモ口座では、お金が減ることが無いので取引する際に抵抗が全くなく出来ます。
でも、いざリアル口座で取引をしようとしたら「お金が減ったらどうしよう」という思考に縛られ、デモ口座でやっていた取引と全く同じ考えで取引できるという人はかなり少ないはずです。
それほどまでに、賭け事というのは人の心を惑わすものなんですね。
なので、デモトレードで上手く取引が出来たとしても、リアルトレードで必ずしも同じように出来るとは限らないということですね！
簡単に勝てると勘違いしてしまう
FXでは、デモトレードでは勝てて、リアルトレードでは勝てないということを本当に多く聞きます。
トレードには「欲」とか「感情」が付きものですが、お金が掛かっていないデモトレードでは、この人間の本質的な部分は無しの取引となってしまうのが主な原因だと言えます。
まあ、逆を言えば欲とか感情を完全に捨て去った取引がリアルトレードで出来るのであれば最強かもしれませんが、コレが難しい・・・。
デモトレードであっさり勝ててしまうと、「自分にはFXの才能があるぞッ！」とか「超簡単に勝てる」と思い込んで全財産を投入して、あえなく撃沈する人も珍しくありません。
実際にやってみると、デモトレードとリアルトレードの取引の質の違いから生まれるギャップに気付くはずです。
なので、あまりデモトレードで慣れすぎてしまうのは個人的にはお勧めしません。
デモ取引（バーチャルトレード）の活用法
デモトレードを「上達する為」に活用しまくるのはお勧めしませんが、FXを理解する上では絶好の練習場となります。
具体的にどんな活用法（メリット）があるのかというと、
- FX口座のシステムを理解する
- 超高額レバレッジの値動きを見る
FX口座のシステムを理解する
FX取引を始める場合は、まずFX会社に口座開設を申し込んで完了後に送られてくる、ログインIDとパスワードが手元にあればすぐに始めることが出来ます。
FX取引は、基本的に売り買いだけという単純なモノではありますが、機能がかなり多いので、初心者の方だと最初のうちは「使いづらいな・・・」と思うことも多いはずです。
また、FXって分散投資とか投資のやり方（短期専用・中長期専用）といった感じで、複数の口座を持っている方が非常の多く、当然ですがFX会社ごとに機能や使い方に違いがあります。
特に注意しなくてはいけないのが、「取引枚数（Lot）」ですね。
FX会社によって、最低取引Lotが「1Lot＝1,000通貨」もあれば、「1Lot＝10,000」通貨のところもあります。
単純に、1,000通貨の取引というのは、1円の変動で1,000円の為替差益が発生し、10,000通貨だと単純に10倍の10,000円の為替差益が発生します。
例えば、最初に開設したFX口座の最低Lot数が「1Lot＝1,000通貨」だったとして、その取引に慣れた状態で2つ目のFX口座を開設したとします。
2つ目に開設したFX口座では「1Lot＝10,000通貨」で、それを知らずにポジションを取ると、知らず知らずのうちに高レバレッジの取引を行ってしまうといったケースもあるんですね。
逆に、最初に開設したFX口座が「1Lot＝10,000通貨」で、後から開設したFX口座が「1Lot＝1,000通貨」だった場合、「良い感じの相場になってきたからちょっと多めに入れとくか」といったような場合は、思っていたよりも少ない（10分の1）枚数しか取引していないことになるので、機会損失になることもあります。
まあ、この辺りは事前にしっかり確認しておけば間違いは無いと思いますが、デモトレードを利用して実際に取引を行うことでより理解を深めることが出来ます。
また、色々と備わっている機能も色々と動かしながら取引をすることで、そのFX口座の使い方を知るためにデモトレードを利用するのはお勧めと言えます。
超高レバレッジの取引の値動きを見る
FXでは、レバレッジといって少ない資金で多くのお金を動かす取引が出来ます。
例えば、1円の変動があった場合、
- 1,000通貨の取引=1,000円の為替差益
- 10,000通貨の取引＝10,000円の為替差益
- 100,000通貨の取引＝100,000円の為替差益
- 1,000,000通貨の取引＝1,000,000の為替差益
※証拠金（入金額）によって購入できる枚数に上限はある
上記のように、同じ1円の変動でも取引枚数によってこれだけの為替差益が生まれるんですね。
かなり投資に慣れて、かつ資金に余裕が無いとできませんが、100,000通貨以上の取引となると値動きが凄いですよね。。。
特に、1,000,000通貨の取引というのは、たった1円動くだけで100万円の為替差益が発生します。
思惑に当たれば100万円プラスになりますけど、リスクも比例するので、思惑と外れれば100万円以上、一瞬で吹っ飛ぶこともありえます。
怖いですよね（汗
資金がタンマリあればあるほど、高額取引でもレバレッジは下がりますので、「資金が多いほど有利」というのは投資において間違いありません。
投資家というのは1円変動するだけで、車や家を買えるくらい儲かった（逆もありえます）という人がいるような世界です。
1円でめちゃくちゃ変動するので、1銭（0.01）～とかホントごく僅か動くだけでもかなりの値動きを見せます。
普通の人なら、PC（スマホ）から目が離せない状態のはずです。
デモトレードでは、こういった取引が「ノーリスク」で行えるんですね。
この取引はリアルトレードで試しにやってみるというノリで出来るものではありませんので、「どんな値動きをするのか？」を見て体験するために利用するのが凄くお勧めだと思っています。
高額取引に慣れるためにやるのではなく、あくまでも「どんな値動きをするのか」を確認するための利用です。
※上記でも書きましたが、デモトレードで慣れたところでリアルトレードで同じ取引が出来るというものでもありませんし、そのノリで高額取引を行うのはマジで危険すぎです。
そうすることで、FXの魅力だったり、本当の怖さを十分に知るきっかけにもなるはずです。
最後に一言
FX口座に用意されている「デモ取引（バーチャルトレード）」のメリットやデメリットについて書いてきましたが如何だったでしょうか。
デモは所詮「仮想」にすぎないので、そこに欲や感情移入は無く、リアルトレードとは全く違うノリで思いっきり出来るというのは、FXをやったことが無い方でも何となく理解していただけるかと思います。
なので、デモトレードで勝ててもリアルトレードで勝てるようにはならないと思った方が良いです。
とはいっても、FX口座の基本的な機能（システム）の理解や超高額取引の値動きを確認するなど、説明書を読んで確認するよりも、実際に手を動かしたほうが何倍も理解が深まるので、有効活用できる部分は大いに使い倒してリアルトレードに役立てていくのが良いですね！
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